収入自己申告の懐疑原則(実務版)(Operationalizing Income Skepticism)
knowledge/mechanisms/income-claim-skepticism.md
本文
## 抽象形
個人ビジネス圏で流通する収入情報の大多数は、当事者(または当事者を宣伝材料にしたいプラットフォーム・スクール事業者)による自己申告である。cases-smb/95件のうち income_evidence: verified はごく少数(nft-generative-art.md・vibe-coding-app-exit.md等、いずれも上場企業の決算開示や買収契約という第三者記録がある場合に限られる)。「◯◯万円稼いだ」という具体的な数字が出てきたら、まずその数字の出所を確認する習慣が、ナレッジベース全体の信頼性を支える最重要ルールである。
## 大資本での実例
- 第1弾方針書の「収入報告懐疑の原則」がこのルールの起源。第2弾のcases-smb/では、この原則が実際にどれだけの頻度で発動するかが定量的に確認された(ほぼ全件で発動)
## 個人・スモールでの実例(懐疑が実際に効いたケース)
- newsletter-paid-substack.md: Substack公式が出す成功事例(Emily Atkin等)は本人発信/プラットフォーム公式のPRであり claimed 扱い。一方 Poynter が引用する第三者調査(Project C/CNTI)の「43人中3人のみ生活費完全カバー」は独立した第三者データとして本文に明記され、両者を並置することで読者が実態を判断できるようにしている
- creator-affiliate-storefront.md: 「月30〜50万円稼ぐトップルーマー」という個人ブログの発信に対し、PR TIMES調査の「収益化者の33%が月5,000円未満」という、より地に足のついた分布を併記
- online-biz-rollup.md: Flippa自身が運営するブログの「$65万超」の成功譚は、Flippaが買い手を増やしたいマーケットプレイス事業者であるという利害関係を明記した上で扱う
- land-flipping.md: UpFlipのケーススタディの「$1,000元手」という見出しの数字が、精査すると誇張表現である疑いが強いことを本文で指摘(実際の起業資金は「数千ドル」)
## 検知シグナル(claimed に留めるべき数字の特徴)
- 数字の出所がその人自身、またはその人が運営する講座・コミュニティ・note記事のみ
- プラットフォーム公式が「成功事例」として選んで掲載したケーススタディ(選定バイアスがある)
- 数字が動画・SNS投稿のスクリーンショットのみで、決済プラットフォームの公開統計や税務書類に紐づいていない
- コース・スクール・情報商材の販売と同時に発信されている数字(宣伝インセンティブがある)
## 個人スケールでの行動(執筆・判定ルール)
1. income_evidence を verified と書けるのは、上場企業の決算開示・買収契約・政府統計・プラットフォームが法定開示する会社レベルの数字に限る。個人の「月◯万円」は原則 claimed
2. claimed の数字を紹介する際は必ず「本人申告」と明記し、可能であれば第三者調査による中央値・分布データを併記する(saturation-signals.md の指標2と連動)
3. 数字の裏取りができない場合は、その旨(「第三者検証可能な情報は確認できなかった」)を本文に明記する。削除するのではなく、確度を正直に示す